標準機能
Professional
RecurDyn/Professional(標準機能)は、Modeler(プリポスト)、Solver(ソルバー)、ProcessNet(カスタマイズ)の3つのモジュールで構成されています。
Modeler
プリポスト
直観的で使いやすい操作環境
Windows完全準拠、日本語メニュー化、分かり易いアイコンなどで、親しみやすい環境を提供しており、機構モデル作成、機構要素定義、計算結果のアニメーションやプロット表示などを快適に実行できます。機構モデル作成には、Parasolidカーネルを採用しており、円の中心やボックスの頂点、エッジをマウスピックすることで座標認識するSnap to Geometry機能などジオメトリーベースの直観的な操作性を有しています。また、ユーザー独自の各種パラメーター値(ノウハウ値)をあらかじめデフォルト値に設定する機能や、CADライクなアセンブリー構造でのモデルデータ管理など、ユーザー視点での使いやすい操作環境を提供しています。
高速計算かつ豊富な接触要素
のタイプをサポート
RecurDynは、インポートしたCAD形状のパーツとパーツを選択するだけで容易に接触定義ができ、かつ、サーチアルゴリズムにより、高速な接触計算が可能です。
また、特定の形状に対しては、豊富な専用接触要素が用意されており、専用接触要素を使用することによって、球形状を完全な真球と表現するなど、高い精度を維持しながら高速に解析することが可能です。
- 汎用接触
-
・ソリッド(Solid)接触 ・球または円対カーブ ・面対球 ・面対面 ・円筒対面 ・カーブ対カーブ ・球対UV面(関数補間面)
- 専用接触
-
・球対球(内・外側) ・球対円筒(内・外側) ・球対ボックス(内・外側) ・球対トーラス形状(内・外側) ・円筒対円筒(内・外側) ・円対円(内・外側) ・カム2D対円 ・カム2D対直線 ・円錐(内・外側)対円錐 ・回転円弧対球 ・押出円弧対球 ・円錐(内・外側)対球 ・円錐(外側)対円筒 ・ボックス(外側)対円筒
- Geo接触
-
・剛体対剛体 剛体対弾性体 弾性体対弾性体・球(内・外側)対ソリッド ・円筒(内・外側)対ソリッド・カーブ対カーブ ・円対カーブ 面対カーブ
- 弾性体はF-Flex, R-Flexが必要
- 剛体に定義した場合も弾性体に定義した場合にも同じ接触パラメーターを使用することが可能
- 各接触力計算点から接触力のベクトルを表示することが可能
- スムーズ接触により、曲面接触において滑らかな接触力を得ることが可能
- 弾性体の接触面圧表示が可能
- 剛体においても接触面圧コンターの表示が可能
【Geo接触 接触点からの接触力ベクトル、数値表示】
RecurDyn Post:スタンドアローンポスト
RecurDyn PostはRecurDynから独立したスタンドアローンのグラフ機能です。RecurDynのプロッターよりも大容量の結果データでのカーブ描画やデータ処理に適しています。
・高速にデータを扱うためのファイル形式変換
・データ比較機能
・スクリプトでの結果処理(C#)
・プレビューモード
・データエディター
Solver
ソルバー
組立解析、静的つりあい解析、キネマティック解析、ダイナミック(動力学)解析などの標準的な機構解析の機能が用意されています
リカーシブ定式化による最高の計算効率
ソルバーのアルゴリズムには、運動方程式定式化手法には相対座標系+完全RecursiveFormulation(リカーシブ定式化)、積分手法にはTrack G-Alphaなどを採用しています。
運動方程式定式化手法のベースとなる相対座標系(速度変換法)は全体座標系と比べ非常に単純な運動方程式で済みます。但し、単に相対座標系を使うことではRecurDynのパフォーマンスは出ません。完全なリカーシブ定式化を加えることによって、最高の計算効率Order(N)を実現します。
MFBDソルバー
マルチボディダイナミクス(Multi Body Dynamics)ソフトウェアのソルバーはMBDソルバーと呼ばれますが、RecurDynのソルバーは定式化のレベルで有限要素法が統合されているので、MFBD(Multi Flexible Body Dynamics)ソルバーと呼ばれます。
MBDソルバーに有限要素法を外付けしたのではなく、定式化において土台から有限要素法を統合することで、剛体と弾性体の扱いに一貫性を持たせることができ、剛体同士、弾性体同士のみならず、剛体・弾性体間でも任意箇所での接触を含めた様々な機構要素の定義、計算が可能になります。