開催報告
2014年11月14日に丸ビル ホール&コンファレンススクエアにおいてRecurDyn Users’ Conference 2014が開催されました。上智大学教授暉道様より基調講演をいただき、ユーザー様3社による貴重なご講演やRecurDynの開発計画や弊社の
テクニカルセッションなど、皆様熱心にご聴講なされました。また、懇親会では、ユーザー様間のご交流がはかられました。
ファンクションベイ株式会社 |
開催要項
日時 | 2014年11月14日(金) 10:30 ~ 18:30 |
会場 | 丸ビル ホール&コンファレンススクエア 東京都千代田区丸の内2-4-1 丸ビル7階ホール TEL: 03-3217-7111 URL: http://www.marunouchi-hc.jp/hc-marubiru/ |
参加者数 | 123名 |
内容
【ファンクションベイ セッション】 「Business Situations and Key Development Issues in V8R4」 Research & Development Group Chief Product Officer (CPO), Head of R&D Group Dr. Juhwan Choi Functionbay,inc.のCPO Juhwan Choi氏より、Functionbay,inc.のビジネスの近況とRecurDynV8R4の開発計画をご紹介しました。 |
【テクニカルセッション】 Technical Session-1 「Geo接触の特徴と使い方」 ファンクションベイ株式会社 技術部 課長代理 後藤 雅和 V8R2で実装された新汎用接触Geo接触の接触計算方法について説明し、その使用方法の指針を紹介しました。 また、V8R3でGeo接触の新機能「スムーズ接触」機能についても、その使用方法および事例を紹介しました。 Technical Session-2 「V8R3で完成するMFBD環境 G-Modeling」 ファンクションベイ株式会社 技術部 松木 和宏 V8R3でR-Flexボディ生成固有値解析ソルバー「RFlexGen」が実装されたことにより、RecurDynのなかで弾性体機構解析に関係する 全て作業が可能となるMFBD環境が完成しました。特にメッシュ生成・固有値解析・疲労解析、SMPを中心に紹介しました。 |
【基調講演】 「マルチボディダイナミクスにおける最近の研究動向と展望」 上智大学 理工学部 機能創造理工学科 教授 曄道 佳明 様 【講演内容概要】 近年のマルチボディダイナミクスの研究範囲は、基礎理論の展開、アプリケーションへの適用、ソフトウェアの援用解析など、基礎から応用、開発の多岐にわたる。 特に、接触問題、柔軟ボディの解析などは、基礎理論の構築に研究の興味が注がれていたものの、近年ではより応用的な課題への適用事例なども多く報告されるようになり、実用的な解析に注目が集まっている。 また、境界分野に対するマルチボディダイナミクスの応用事例も活発になされており、マルチボディダイナミクスがカバーする適用範囲は拡がっていくものと考えられる。一方で、これらをカテゴリ別に整理、分類すると、現在どのような分野が研究課題の主対象となり、どのような課題を抱えているのかが見えてくる。 本講演では、最近開かれた国際会議を中心に、研究動向を整理し、また今後どのようにマルチボディダイナミクスが進展していくのかを展望する。 |
【ユーザー講演】 「貨幣処理機におけるRecurDynの活用事例紹介」 グローリー株式会社 開発企画部 内海 照士 様 【講演内容概要】 当社は商品開発において、開発期間短縮や品質向上を実現するためにCAEを活用してきた。今や、貨幣処理機の開発には、機構解析は不可欠なツールとなっており、媒体挙動はRecurDynで解析している。本講演では社内で実施した機構解析事例、MTT2D、MTT3Dを用いた紙幣媒体の繰出し、搬送、集積機構で試した事例、若手設計者向けの機構解析研修を紹介する。 |
【ユーザー講演】 「二輪車の停止時の転倒によるエンジン部品のダメージを予測するシミュレーション手法の紹介」 株式会社本田技術研究所 二輪R&Dセンター 研究員 中村 重郷 様 【講演内容概要】 二輪車の停止時の転倒によるエンジン部品のダメージレベルを設計段階で予測するためのシミュレーション手法にRecurDynを活用した事例を述べる。二輪車の直立状態から車体が傾き、エンジン部品が地面と衝突するまでの一連の現象を、すべて弾塑性FEM解析で行うと長大な計算時間が必要となり実用的ではない。 そこで、直立状態から衝突の直前までの挙動をRecurDynを用いた機構解析で求め、衝突直前から衝突までを弾塑性FEM解析で行うという2つのプロセスに分けることで計算時間の短縮を図った。 当手法により高い計算精度を備えながら解析時間の大幅な短縮が可能となり、設計段階でのエンジン部品のダメージの予測が可能になった。 |
【ユーザー講演】 「自動車用トランスファー開発におけるRecurDynとParticleworksの連成事例」 株式会社ユニバンス 情報管理部 藤田 直裕 様 【講演内容概要】 トランスファーの構成部品は、オイル潤滑によって性能を維持している。しかし、チェーンなどにより攪拌されるオイルの流れは複雑で、目視による流れの確認は難しく、各部品へのオイル供給量の予測が困難である。 この現象をRecurDynとParticleworksを連成させて可視化に取り組んだ内容について紹介する。 |
【テクニカルセッション】 Technical Session-3 「ギヤ音解析の一手法」 ファンクションベイ株式会社 技術顧問 堀内 滋 【発表内容概略】 機構解析ソフトRecurDynを使ってギヤの「噛み合い伝達誤差」を求める解析モデルを開発したので、ギヤ音解析の一手法として本テーマで概説する。 ギヤ伝達系の設計・開発において、強度や歯面損傷だけでなくギヤ騒音の低減化も重要な検討項目である。ギヤ音は一般的にラトル音(歯打ち音)とワイン音(歯擦れ音)に分類され、ギヤ音の低減化には両者ともギヤの挙動を把握することが必要となる。と同時に、ギヤ音を評価するパラメータとして「噛み合い伝達誤差」を押さえ、これを活用することが有効である。 しかし、実現象での噛み合い伝達誤差を求めることは実験のみならず計算によっても困難であり、適用可能性の高い機構解析ソフトの分野でさえ、未だその関連の文献がほとんど見当たらない。そこで、RecurDynを使って噛み合い伝達誤差を求める解析モデルを開発した。計算時間などの面で実用的に求出できる簡便モデルの一例として紹介したい。 |
【テクニカルセッション】 Technical Session-4 「ProcessNet~MFBD領域への活用~」 ファンクションベイ株式会社 技術部 課長 中山 史生 V8R3で新機能RFlexGenが導入され、ProcessNetにおいてもRFlexGenを含むMFBD機能が拡充されました。 MFBD解析の自動化を促進するために、今後活用が高まると考えられるProcessNetのMFBD解析機能を、デモを交えて紹介しました。 |
【実験報告】 「加振実験と機構解析」 ファンクションベイ株式会社 代表取締役社長 鈴木 隆 【発表内容概略】 RecurDynの弾性体機能は進化を続け、V8R3ではモード合成法のモーダルデータを生成する固有値解析ソルバーが内蔵された。 また、非線形FEMにおける超弾性材料機能も改良された。本発表では、加振装置を用いて鋼板や防振ゴムの加振実験を行い、その結果と弾性体機構解析で得られた結果を比較、考察する。また、流体挙動についても流体容器の加振実験を行い、流体-機構連成解析の結果と比較した結果を報告する。 |
【懇親会】 FunctionBay, Inc. Chairman Prof. Jin H. Choiの挨拶と乾杯から始まり、ユーザー様同士わきあいあいの中、ご交流をはかっていらっしゃいました。 |
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アンケート結果の一部ご報告 回収数=107件
1. 本日のRecurDyn Users’ Conference 2014の内容は 参考になりましたか? |
2.RecurDynをご使用にあたり満足していますか? |
3.RecurDynの良い点はどこですか? | 4.RecurDyn技術サポートの対応についてお聞かせください。 |
お礼
ご多忙中にもかかわらず、参加いただきましたお客様ならびに大変貴重なご講演をいただきましたご講演者様に対し、弊社一同代表致しまして心より御礼申し上げます。今回は、次世代機構解析ツールとして開発をすすめて参りましたRecurDynの全容ならびに主要機能をご紹介することができました。 今後も、皆様のお力添えをいただき、さらなる向上を目指し、いっそうの努力をいたす所存ございます。何卒ご指導ご鞭撻の程宜しくお願い申し上げます。ファンクションベイ株式会社 代表取締役社長 鈴木 隆 |
<主催(お問い合わせ先)>
ファンクションベイ株式会社 営業部TEL: 03-3243-2031
E-Mail: sales@functionbay.co.jp